【まだ手入力?】見積書作成は、Excel「VLOOKUP関数」で効率化できます!

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毎日の業務で欠かせない見積書作成

「専用ツール導入はコストが高い」
「かといって、プランごとに価格表とにらめっこしながら手入力するのは面倒」
そんな悩みを抱えていませんか?

Excelの「VLOOKUP関数」を使えば、ツール導入しなくても見積書作成を効率化できます!
「VLOOKUP関数?初めて聞いた」「難しそう」という方でも大丈夫。
実は私も、見積書作成を効率化するまでVLOOKUP関数なんて知りませんでした。

この記事では、VLOOKUP関数を使ってどのように見積書を作成するのか、具体的なステップを解説します
一から作るのはとても労力が要るものの、完成後は効率化の効果を実感いただけるはずです。
見積書を作るための「価格表とExcelを行き来するストレス」から解放されましょう!

見積書作成の手間を改善したい時に出会ったのが「VLOOKUP関数」

私が所属する総務部では、営業担当が作成した見積書をチェックする業務を担っています。
以前は、
・紙に出力された価格表を見る
・価格表から、提出された見積書に該当するプランを探す
・プランの金額が合っているか目視で確認する
という手順でした。

営業担当が作成する見積書は手入力。
総務で確認する時は、該当プランを探す手間がかかります。
さらに金額は、数字の打ち間違い・見間違いが発生するリスクもあります。

この、「手間の割に精度がいまいち」な状況を改善したい
かと言って、専用ツールの導入はハードルが高い…。
そんな悩みを相談したら、他部署のExcelに詳しい方から「VLOOKUP関数を使ってみたら?」と教えていただきました。

そもそも「VLOOKUP関数」とは何か

当時はよくわからないまま使っていましたが、「VLOOKUP関数とは?」について一番しっくりきた説明が、書籍「Excel 現場の教科書(著者:ユースフル 長内孝平氏)」にありました。
索引で調べたい単語を探して、それが何ページ目にあるかを確認する動きに例えて紹介されており、とてもわかりやすかったです。

「縦に調べて、見つかったら横のデータの、あるデータを取り出す」これがVLOOKUP関数の動きです。
【出典】改定増強版 できるYouTuber式 Excel現場の教科書(著者:ユースフル 長内孝平氏)CHAPTER3「業務を自動化するVLOOKUP関数を極めよう」

見積書で設定する動きのイメージ

VLOOKUP関数で見積書を作成するときは、「索引で該当した項目のページ数を探す」と同じ動きをイメージしてください。

  • 索引の項目:指定したプラン
  • 確認するもの:単価、プラン内訳、備考など
  • Aプランを選択したら、Aプランの単価などが見積書に反映される。
  • Bプランを選択すれば、Bプランの単価などが反映される。

VLOOKUP関数では、まずプランを確認し、該当するプランの単価などを反映する動きをします。
あとは、反映させたいのが単価なのか、内訳なのかなどを指定すれば、見積書に反映されるという仕組みです。

VLOOKUP関数で見積書を作成する方法

VLOOKUP関数で見積書を作成するイメージを掴んでいただいたところで、具体的に作成方法を見ていきましょう。

価格表を用意する

まずは、見積書に反映させたい商品やサービスの価格表を用意します
Excelのシート名を「価格表」に変更すると、何のシートかわかりやすいです。

本記事では、品名が「Web制作」、プランが「松・竹・梅」の商品を売ると仮定して、見積書を作成していきます
サービス内容や価格は、商品プランによって異なる設定です。

Web制作メニュー表の例

プラン、サービス内容、価格の整理ができたら、Excelの「価格表」シートへ入力します。

  • 1列目 プラン名
  • 2列目以降 サービス内容、数量、価格をそれぞれ入力

2列目以降の情報は、プランごとすべて1行に入力しましょう
もし「松プランにはあるけど、竹や梅プランには無いサービス」がある場合、竹や梅プランの該当箇所は空白スペースを入力します

プラン内容を1行にまとめると、列が多くなりがちです。そのため、価格表の1行目に列番号を入れておくと、あとでVLOOKUP関数を使う時に便利です

この価格表が、サービス内容や価格を見積書へ反映するための元データとなります。

プランのメニュー表_入力完了イメージ

見積書のフォーマットを作成する

見積書のレイアウト部分を作成します
Excelのシート名は、「見積書」に変更しましょう。
A4用紙1枚に収まるサイズでレイアウトを作成すると、印刷時にバラバラにならず便利です。

見積書へ記載する項目は、ここでは以下とします。

  • 顧客名
  • プラン名
  • 納期
  • 案件担当者
  • 見積合計金額
  • 金額詳細(サービス内容、数量、価格)
  • 備考欄

Excelのセルを方眼(セルの行と幅が同じサイズ)にすると、項目によって入力欄の大きさが異なる場合も対応できます。

見積書のフォーマット完成イメージ

見積書の入力項目を「=◯◯」の数式で設定する

「顧客名」「プラン名」「納期」「案件担当者」「備考欄」を、「=◯◯」の数式で見積書に反映されるよう設定します

項目入力欄は、作成した見積書フォーマットの上または右側に設置すると良いです。
入力欄は、Excelの「改ページプレビュー」を選択して見積書出力の印刷範囲に入らないようにしておきましょう

入力欄が作成できたら、見積書の該当箇所に「=◯◯」の数式を設定します。
例えば顧客名の入力欄が「G3」セルにあるとしたら、「=G3」という数式を入れます。

見積書「入力欄」の完成イメージ

見積書に価格表の内容が反映されるようVLOOKUP関数を設定

いよいよVLOOKUP関数の出番です!
見積書の「金額詳細(サービス内容、数量、価格)」に、VLOOKUP関数を設定していきま
関数は、例えばこのような式をセルに入力します。

=VLOOKUP($G$2,’価格表’!$A$4:$U$9,3,0)

何やってるのかわからん!という方も、ご安心を。
1つ1つ見ていけば、そこまで難しいことはしていません。「索引と同じ動き」をイメージしてください
以下のことを指定しているだけです。

  • 「(見積書シートの)G2セル」の内容に合致するものを
  • 「価格表シート」にある「表(A4セルからU9セルの範囲)」の1列目から探してください
  • 探した行の「3列目」にある値を、関数を入れたセルに反映してください
  • 検索方法は、「0(完全一致)」です

なお「$」とは、他のセルに数式を入力したときに、参照先がずれないよう「絶対参照する」という意味です。

VLOOKUP関数の内訳

試しに、金額詳細の「サービス内容」を見積書に反映させてみましょう。
反映させたい場所のセルをクリックします。

VLOOKUP関数を使った見積書作成1_セルをクリック

数式から「VLOOKUP」を検索して選択します。

VLOOKUP関数を使った見積書作成2_関数を選択

「検索値」に、「プラン名」の入力欄を指定します
このとき、セルを選択したらF4キーを押し、絶対参照されるようにしましょう。

VLOOKUP関数を使った見積書作成3_検索値を設定

「検索範囲」に、価格表シートで作成した表を指定します
「価格表シートをクリック」「表の範囲をドラッグして指定」で選択したら、こちらもF4キーで絶対参照します。

VLOOKUP関数を使った見積書作成4_範囲を設定

「列番号」に、「サービス内容」に該当する場所を指定します
列が多くなると探すのが大変ですが、価格表の1行目に列番号を入れておけば、反映させたい項目が何列目にあるのかわかりやすいです。

VLOOKUP関数を使った見積書作成5_列番号を設定

「検索方法」は、「0」を入力すれば「完全一致」という意味に設定できます
「FALSE」と入力しても同じ動作になりますが、「0」の方が簡単なのでおすすめです。

VLOOKUP関数を使った見積書作成6_検索方法を設定

設定画面の「OK」をクリックし、反映させたい内容がセルに表示されれば成功です!

VLOOKUP関数を使った見積書作成7_反映完了

あとは、他のセルにも「サービス内容、数量、価格」を設定していくだけです
最初に設定した数式をコピーし、「列番号」だけ修正すれば該当データを反映できます。

もし、どこに数式が入っているか分からなくなった場合は、Ctrl + Shift + @ キーを押すと、数式表示に切り替えられます。
元に戻すときは、もう一度Ctrl + Shift + @ キーを押してください。

見積合計金額をSUM関数で設定する

一番難しいところを越えました。あと少しです。

見積書の金額が、「見積合計金額」に反映されるようSUM関数を設定します
「見積合計金額」のセルに「=SUM(見積書の金額欄すべて)」を入力すればOKです。

見積合計金額にSUM関数を挿入

動作チェック

入力欄に「顧客名」「プラン名」などを入力し、正常に反映されるか確認しましょう。
問題なく動作していればOKです。お疲れ様でした!

まとめ:Excelで見積書を作るなら「VLOOKUP関数」を覚えよう!

本記事では、VLOOKUP関数で見積書作成を効率化する方法を紹介しました。
「VLOOKUP関数の動きは、索引と同じ」とイメージするとわかりやすいです。

見積書の作成手順まとめ
【1】価格表を作成する。項目の列番号を入れておくと後で便利。
【2】見積書レイアウトと入力欄を作成する。入力欄は、印刷範囲から外すこと。
【3】「顧客名」など手入力する箇所は、「=◯◯」の数式で設定する。
【4】VLOOKUP関数で、プランの項目やメニューを自動反映させる。
【5】見積書の合計金額をSUM関数で設定する。
【6】動作チェック

雛形を完成させるのは、とても大変だったと思います。本当にお疲れさまでした!
一旦できてしまえば、あとは運用するだけ。
価格表とExcelを行き来しながら、見積書を作成していた環境とはお別れです。
作成にかけた労力に見合う効果を、きっと実感いただけると思います。

VLOOKUP関数についてもっと知りたい方へ

ちなみに、VLOOKUP関数は見積書作成だけでなく、さまざまな作業に役立つ便利な関数です。

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