ビジネス実務法務検定3級で法務の基礎知識をつける

アイキャッチ_ビジネス実務法務検定3級で法務の基礎知識をつける 付加価値アップ

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法務担当者が基礎知識をつけるのに、「ビジネス実務法務検定3級」がオススメです。法務担当者でなくても、契約書の内容理解ができたり、私生活に関わる法律が学べたりするため、学習することで自身の付加価値がアップします。
本記事では、ビジネス実務法務検定3級を取得するメリット・デメリットや、学習に必要な教材・時間などを紹介します。

契約書の内容も、顧問弁護士の言っていることも理解できない危機感

私の職場では、総務部が担当する業務に法務があります。私は未経験でありながら法務担当者として、顧問弁護士へ契約書のレビューを依頼し、そのコメントを社内の関係者に伝える業務を担うことになりました。
ですが、問題が生じます。

契約書の内容も、弁護士の言っていることも理解できない!!!

社内に、法務に詳しい人がいない!!!

専門用語や契約書独特の言い回しが難解で、都度調べながら解読する日々。「これは、最低限の知識をつけなくては駄目だ」という危機感を覚えました。
初心者が法務を学ぶのにちょうどいいものがないか探したところ、「ビジネス実務法務検定試験」を見つけました。

ビジネス実務法務検定試験とは

ビジネス実務法務検定試験は、東京商工会議所を主体とする資格です。資格名に「ビジネス」とつく通り、主にビジネスに関する法律を学ぶ資格となっています。
出題範囲は下記の通りです。

第1章 ビジネス実務法務の法体系
第2章 企業取引の法務
第3章 企業財産の管理と法律
第4章 企業活動に関する法規制
第5章 債権の管理と回収
第6章 企業と会社のしくみ
第7章 企業と従業員の関係
第8章 ビジネスに関連する家族法
【引用元】東京商工会議所検定サイト「公式テキスト・問題集」

ビジネス実務法務検定3級を学習するメリット

実際に資格取得をしてみて、以下のメリットがありました。

契約書に書かれていることについて理解が深まる

最も大きいメリットは、契約書がある程度読めるようになったことです。
契約書に特有の言い回しや、聞き慣れない用語(例えば「期限の利益」「善管注意義務」「競業避止義務」「先取特権」など)が理解できるようになります。
また、請負契約と委任契約、債権と債務、知的財産権といったことの基礎知識も身につきます。

株式会社の仕組みがわかる

株式会社とその他の企業形態(合同会社など)の違いや、株主が持つ権利、取締役・監査役・会計監査人の役割など、株式会社の仕組みに関する理解が深まりました。

私生活に関する内容も学べる

婚姻や相続、不動産の取得、賃貸契約など、私生活にも通じることが学習できました

ビジネス実務法務検定3級を学習するデメリット

対して、以下のようなデメリットもあります。

転職で有利な資格ではない

他の多くの資格と同様、「3級」程度では転職で有利になるような資格ではありませんでした。転職活動を目的として資格取得するのであれば、少なくとも2級以上を取る必要があると思います。

法律のスペシャリストになれるわけではない

資格取得によって法律の基礎知識がつきますが、あくまで「広く浅く」の知識です。すべての契約書が、自力でレビューできるようにはなりません。
契約書の内容で気になる点や不明点がある場合は、自身で判断せず顧問弁護士に確認しています。
ただ、今までは契約書のレビューを顧問弁護士へほぼ丸投げしていたのが、自分で気になる点を探して「この点はこう解釈していますが、問題ないでしょうか?」と確認できることが増えました。

ビジネス実務法務検定3級は独学でも合格可能

ビジネス実務法務検定3級は暗記が中心のため、独学で資格取得ができました
学習時間については、ゼロから始めて60時間ほどでした。集中して学習すれば1〜2ヶ月ほどか、早い人なら受験申込後から学習しても合格できる資格という感じです。
教材としては、以下の2冊を購入しました。

ゼロからスタート! 武山茂樹のビジネス実務法務検定試験1冊目の教科書(KADOKAWA)
こちらは、テキストとして使用しました。

法務教科書 ビジネス実務法務検定試験(R)3級 テキストいらずの問題集(翔泳社)
こちらは、問題を解く練習で使用しました。

テキストを1回読んだときの感想は、「全然わかんない……」です。2割も理解できなかったと記憶しています。ですが、とにかく最後までテキストを読み、問題集を解きながら反芻するうちに、少しずつ理解できることが増えていきました。

ビジネス実務法務検定3級の受験について

試験の概要を、簡単に紹介します。※2025年5月時点の情報です

・実施時期 年2回、5月中旬または9月中旬頃に受験申込が可能
・受験方法 IBT(インターネット経由で自宅などで受験する方法)またはCBT(テストセンターでの受験)
・試験費用 IBTは税込5,500円、CBTは税込7,700円
・出題方法 多肢選択式
・試験時間 90分
・合格点 100点満点中70点以上
受験の際は、東京商工会議所検定サイト|ビジネス実務法務検定試験にて最新情報をご確認ください。

私の場合、テストセンターが近かったのでCBTを選択しました。
すべての問題を回答後、「結果を見る」ボタン(名称は記憶曖昧です)をクリックすれば合否がすぐに判明するのですが、クリックするときの緊張は凄まじいものでした^^;

ビジネス実務法務検定3級は法務を担当しなくてもオススメ

私が資格取得したのは法務担当者になったことがきっかけですが、法務を担当しなくても推したい資格です。
ビジネス実務法務検定3級のメリットとデメリットなどを、まとめておきます。

  • 主なメリット:契約書に書かれていることについて理解が深まる
  • 主なデメリット:法律のスペシャリストになれるわけではない
  • 資格取得は独学でも可能
  • 試験申込は5月中旬または9月中旬頃
  • 試験内容は多肢選択式:試験時間90分で、100点満点中70点で合格

基礎知識をつけた後で契約書を見返してみると、「読める、読めるぞ!」という快感を味わえますよ 笑

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