上司から「いい感じにまとめといて」「なる早でグラフが欲しい」など、曖昧な指示をされたことはありませんか?
「いい感じ」「なる早」とは何だ?と、ツッコミを入れたくなりますよね。
この時、指示がふんわりした状態のまま作業に入るのは危険です。
曖昧なまま進めた結果、「これじゃない」「やっぱり要らなかった」と悲しいフィードバックをもらう可能性が高くなります。
まずやるべきは、「その指示の目的は何か?」を確認すること。
曖昧な指示を、具体的なアクションに変えられる人は、上司から一目置かれます。
本記事では、曖昧な指示を「無茶振り」から「評価アップのチャンス」に変えるコツを紹介します。
最初の「丁寧なすり合わせ」と、着手後の「20%の出来で一旦出す」がポイントです。
「言われたことをやる人」から、「意図を汲み取って形にしてくれる、手放せない右腕」へと進化しましょう。
上司から「ふんわり指示」をされたことはありませんか?
「最近の売上を、いい感じにデータ集計して資料にまとめておいて」
「この年別売上データ、見やすくグラフにしておいて」
そんな曖昧な指示に、困ったことはありませんか?
「“いい感じ”って何?」
「“見やすくグラフに”って、棒グラフ? 折れ線グラフ?」
心の中は、ツッコミの嵐です。
実は、指示を出す側も、イメージがふんわりした状態でいることが少なくありません。
場合によっては、そこまで重要ではないことを、思いつきで指示している可能性さえあります。
曖昧なまま進めて、後から「これじゃない」「やっぱり要らなかった」なんて言われるのは嫌ですよね。
そんなとき、あなたがまずやるべきなのは、「ふんわり」を「具体的」に近づけることです。
本記事では、曖昧な指示を具体的なアクションに落とし込み、上司からの信頼を勝ち取るためのコツをご紹介します。
曖昧な指示を受けたときは、こう対応する
例えば、上司から「直近の売上データ比較をまとめて」と言われたとしましょう。
このまま「わかりました」と作業に入るのは危険です。
では、どのように対応すればよいのでしょうか。
結論から言うと、最初のすり合わせが大切です。
まずは「目的(何のために?)」を確認する
目的の確認が、最初にして最も重要です。
目的がズレると、すべてが台無しになります。
まずは、指示の「目的」が何かを確認しましょう。
おぼろげにでも「何のためにやるのか」というゴールをすり合わせることで、「これじゃない」を防げます。
例えば、「社内会議で役員に見せるため」であれば、課題が見えればある程度ラフな出来でも大丈夫かもしれません。
一方で、「銀行に提示するため」であれば、1円単位まで正確で、見栄えのよい資料が必要だと考えられます。
このように、「この資料で誰に何を伝えたいのか」を最初に把握するだけで、作業のゴールが明確になります。
ただし、ストレートに「何が目的ですか?」と言うと、少し角が立ってしまうこともあります。
「相手がその指示をした理由」を自分なりに考えた上でで、「これは、こういう目的でしょうか?」と仮説をぶつけてみましょう。
すると、「そうそう、そんな感じ」「いや、そうじゃなくて、こうなんだよね」と、その場で認識をすり合わせることができます。
- 現状把握:今、売上がどうなっているか知りたい
- 問題発見:なぜ利益が減っているのか原因を突き止めたい
- 意思決定:新しい投資をするかどうかの判断材料にしたい
- 外部提出:銀行や株主に見せるための資料を作りたい
どこから、何のデータを持ってくるかを確認する
例えば「直近」や「比較」という言葉は、人によって解釈が異なります。
- 「直近の」→ 今月分? 過去3か月? 過去1年?
- 「比較」→ 前月比? 前年比? 前年同月比?
そのため、「直近の」と言われたら、「過去何か月分/何年分なのか」を確認します。
「比較したい」と言われたら、「前月比」「前年比」「前年同月比」あるいは「目標数値との差」など、何を指しているのかを具体的に確認しましょう。
使うデータを具体的に質問することで、「この人はちゃんと考えてくれているな」と一目置かれます。
どんな形で、いつまでに欲しいかを確認する
例に挙げた「売上データ比較」であれば、どのような形で見たいのかを確認します。
- 集計表なら、行と列にどのような項目を入れるのか
- データ形式は「Excel」「Word」「PowerPoint」または「PDF」のどれが良いのか
ここまですり合わせができると、やりたいことを実現するために必要な手順も見えてきます。
手順の実行にかかる工数を踏まえ、無理なく成果物を出せる納期を決めましょう。
納期を確認した時も、「なるべく早く」または「急ぎじゃない」といった曖昧な返答が来ることがあります。
そのような時は、こちらから「では、◯月◯日◯時までに提出できれば間に合いますか?」と具体的に提示してあげましょう。
期日を明確にすることで、「急ぎじゃないから」と後回しにしていたら、急に「そろそろ提出してほしい」と言われて慌てる、といったトラブルを防げます。
成果物は20%の出来で一旦出してみる
ここまで丁寧にすり合わせをしても、実際に作業へ取りかかると、「これはどうしたらよいのだろう?」と疑問が湧く場面があります。
ここで多くの人がやってしまいがちなのが、一人で100点を目指してしまうことです。
苦労して資料を作ったのに、「やり直し」と一蹴されるほど悲しいことはありません。
差し戻しを防ぐコツは、20%の出来で一度見せに行くことです。
見せに行くタイミングで、現時点で出てきた疑問もまとめて解消するようにします。
例えば、「方向性に間違いがないか確認したいので、まずは構成案(目次)だけ見ていただけますか?」など、5分で書いたメモやラフ案を見せてみましょう。
この段階で方向修正ができれば、ほぼ完成に近い状態から直すよりも、最小限の修正で済みます。
一緒に成果物をブラッシュアップしていくことで、指示者の意図や考えも、あらためて読み取れます。
何より、「早速やってくれたんだな」「進捗が早いな」という安心感を上司に与えることができます。
曖昧な指示への耐性がつくと、自主的に仕事ができる
自分が選択肢を提示できる側に回れると、業務進行の主導権を握れるようになります。
「何をすればいいですか?」と尋ねる人から、「こうすればよいですか?」と提案する人になれるのです。
曖昧な指示への耐性がつくことは、単に「我慢強くなる」ということではありません。
それは、「指示の余白を、自分でデザインできる自由を手に入れる」ということでもあります。
相手の意図や望むものを想像しながら動くことで、経験を重ねるうちに阿吽の呼吸も生まれてきます。
社長や上司にとって、あなたは「言われたことをやる人」から、「意図を汲み取って形にしてくれる、手放せない右腕」へと進化します。
これは、あなたの価値を高めてくれるスキルになるはずです。
まとめ:まずは指示の目的を確認する習慣をつけよう
本記事では、曖昧な指示を受けた時に、どう対応したら良いかを紹介しました。
- 目的を確認する(誰が、何のために使うのか)
- 参照データを明確にする(期間や比較方法を具体化する)
- 完成イメージを確認する(データ形式と期限を確認する)
- 20%の出来で一旦出す(早めに出して軌道修正する)
まずは、「指示された内容の目的は何か?」を考える習慣をつけてみましょう。
自分の仮説と相手の意図が、完全に一致していなくても大丈夫です。
「◯◯という理解で合っていますか?」と確認しながら、指示者と一緒に答え合わせをしていけます。
自分が指示の遂行方法を提案できるようになると、業務進行の主導権を握ることができます。
曖昧な指示を、「無茶振り」から「あなたがデキる人だと証明するチャンス」に変えていきましょう。
