PDFデータの作成で、「いったん印刷 → 複合機に持っていく → スキャンして自分宛にPDFを送信」という手順を踏んでいる方へ。
「出力→スキャン」の手間は、PDF出力の機能を使えば時短できます。
この機能を覚えてあなたの作業時間を短縮し、無駄な紙の消費を抑えましょう。
本記事では、紙を出力せずにPDFデータを作成する2つの方法と、ペーパーレスに向けた第一歩のヒントをご紹介します。
PDFデータは「出力→複合機にスキャン」しなくても作れます
WordやExcelで作った資料を、「いったん印刷→スキャン→PDF送信」していませんか?
その「出力→スキャン」の流れは、PDF出力機能を使えば最初からデータで完結できます。
もともと紙であるものをスキャンするのは、「紙の資料をデータ化する」という意味で適切。
しかし、データで作成した資料を、わざわざ紙に出力してスキャンし直す必要はありません。
最初からデータでPDFを作成し、プチ時短を始めましょう!
どのようにPDFデータを作成すれば良いのか、具体的な手順を2つ紹介します。
PDF保存方法①:「印刷」画面からPDFとして出力する
「印刷」画面からPDF出力する方法は、
- WordやExcel
- PowerPoint
- ブラウザのWebページ
など、印刷機能があるほとんどのアプリで使える方法です。
「印刷モードからのPDF保存」を覚えておけば、PDF化に困ることはほぼありません。
使用するパソコン(Windows/Mac)やアプリによって若干の違いはありますが、基本的な手順は以下の通りです。
- 保存したいファイルやページを開く
例:Word、Excelなどのファイル、ブラウザのWebページ - 「印刷」画面を開く
・ショートカットキー「Ctrl + P」※Macは⌘(Command) + P
・もしくはメニューから「ファイル」→「印刷(プリント)」を選択 - プリンターの選択ブルダウンを「PDF」に変更
「Microsoft Print to PDF」「PDFとして保存」などと表示されています - 「印刷」をクリック
- PDFの保存場所とファイル名を指定して保存
これで、PDFファイルとしてデータが作成されます。
PDF保存方法②:ファイル保存時に、データ形式を「PDF」にする
WordやExcel、PowerPointなど、一部のアプリケーションで使えるPDF保存方法です。
印刷モードでのPDF出力を覚えたら、こちらも覚えてみましょう。
- PDFにしたいファイルを開く
- メニューから「ファイル」 → 「名前を付けて保存」を選ぶ
※「エクスポート」機能がある場合は、そちらでも対応可能です。 - データの保存場所を選ぶ
- 「ファイルの種類」をクリックして、「PDF(.pdf)」を選択
- 「保存」をクリック
管理職の立場になるほどPDFでデータをもらうほうが楽
PDFでデータを送ることは、相手の時短にも繋がります。
WordやExcelなどの編集可能なデータ形式の場合、相手はファイルをダウンロードしたり、対応するプログラムで開いたりしないと内容が確認できません。
PDFであれば、相手はこうした手間がかからず、パソコンがない状況でもスマホやタブレットで確認しやすくなります。
メールやチャットに添付するデータが、「相手の編集が不要で、内容確認だけしてほしいもの」である場合は、PDFで送ると親切です。
押印のためだけに出力しているなら、印鑑を画像化してしまう
そもそも、「紙に出力してからスキャンする必要がある理由」は何でしょうか?
実務でよくあるのが、「押印のために一度出力が必要」というケースです。
一旦紙で出す理由が「押印」だけであれば、そもそも出力しなくえ良い体制にすることを検討してはいかがでしょうか。
例えば自分の認印やサインであれば、スマホで撮影して背景を透過すれば、簡単に「画像印鑑」が作成できます。
ただし、特に官公庁や古い慣習の企業は、原本への押印が原則となる場合があります。
相手方が「書面でないと駄目」ということなら、もちろん従いましょう。
参考までに、実務でよく扱う書類の使用例を挙げます。
| 書類の種類 | 画像印鑑の可否 |
|---|---|
| 見積書・請求書 | メール送付の場合は画像印鑑でOK |
| 発注書・納品書 | 双方の合意あればOK |
| 社内承認書 | 社内的なものなのでOK |
| 契約書 | NG(原則、電子署名または実印捺印を行う) |
印鑑の画像データ、押印後の書類データは厳重管理する
画像印鑑は便利ですが、代表印や社印をデータ化する場合は、悪用を防ぐために厳重管理が必要です。
- 「経理の役職者のみ」など、印鑑データが使える人を制限する
- 印鑑データは、特定の部署のみアクセスできるフォルダに置く
- パスワード入力しないと開けない設定にする
といった対策を、必ず取りましょう。
まとめ:PDFデータ化を覚えてプチ時短しよう
PDFデータ化を覚えれば、これまで行っていた「印刷」「複合機でスキャン」の手間が一気に減ります。
- 「印刷」画面からPDFとして出力
- ファイル保存時に形式をPDFにする
1日たった5分の時短でも、積み重なれば1年で大きな工数削減になります。
まずは、「印刷画面からのPDF保存」をマスターしましょう。
紙に出力してからスキャンしている書類は、電子化できないか?と考えてみてください。
ペーパーレスも並行して進めることで、より時短に繋がります。

